厳格なファン

SNSには「取引垢」というものがあります

わたしも詳しくはわかりませんが、例えば、アイドルのカードがランダムに入ったガムで、「推し」ではないメンバーのガムを当てたとして、じぶんの推しを当てたひととネット上で連絡を取り、郵送、手渡しといった手段で交換するのです
その連絡に用いるだけのアカウントのことをいいます





「取引垢」と検索すると、一般人にはただのおもちゃに見えるものが、絵文字なしの隙のない謙譲語で取引され、かなり異様です

なかには、「外出自粛期間だろうと、必ず相手に届けなければならない」と呟いているひともいて、愛というアナーキーな世界が広がっているんだな、と驚きます


手に入れたグッズは、保管、観賞、布教など様々に活用されます。それが「推しごと」なのです
しかし、推しごとというのはやはりファンのやることで、彼らに「○○オタ」を名乗られるのは、なんだかややこしいですね








わたしは子どものときから、どうしてファンは絵師のことを「様」づけで呼び、謙譲語でやり取りしているのかなと、不思議でした

いまでも、購入者さんたちはわたしという絵師に対し、絵文字、顔文字を一切使いません
ただ、料金表の漏れだけを指摘する問い合わせをくださいます
ポートフォリオへの感想などは一切ありません

なんというか、わたしの作品がぜひほしいというより、責め立てられているようです!


そこまでガチガチになるのは、もしかしたらコミッションのアカウントを、あの厳格な「取引垢」と捉えているからかもしれませんね





















推しごとがガチガチすぎて、忘れてしまいそうなことがあるので、ここで改めて確認したいと思います
それは、いくら謙譲語を用いて、期日を守っても、「二次創作はやってはいけない」ということです

二次創作の作品自体の著作権は、原作無関係に、そのオタクにあります。なので、やってはいけないというよりは「有償で引き受けてはいけない」というべきかもしれません


「二次創作は引き受けてもらえない」という前提があったほうが、適切なのです
版権キャラなんてものを依頼しておきながら、趣味の世界で正しさを振りかざして、絶対やれ!というのがなんとも不気味なのです












さて、著作権法の解釈はどうあれ、「趣味の『正しさ』ってなんなの?」という問いかけはしたいです
正しさはどうでもいい。ただ一言、「素敵な作品に惹かれ……」と挨拶してくれればそれでいいのに……
あとは、どれだけ絵文字顔文字が乱舞していて失礼だろうと関係ないんです……



もしほかに責め立てられていると感じる出品者のひとがいれば、「取引垢と捉えていません」「ひとことご感想をお願いします」と表示してみるのも、いいと思います
ご感想がいちばんのチップであり、謙譲語より重要です

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